「ストーリーテリングを活用した動機形成」

2017卒採用の選考スケジュールが8月から6月に2カ月前倒しになる可能性が極めて高くなったことは既にご存知の通りです。

事実上、3月1日の採用広報解禁から5月末日までの3ヵ月間で、業界・自社の魅力と業務内容への理解と興味関心を高めるコミュニケーションが必要になってきます。

そこで今回のテーマは「ストーリーテリングを活用した動機形成」。

ご存知の方も多いと思いますが、改めてストーリーテリングとは何か?採用活動においてどんな活用の仕方があるのか?をお伝えできればと思います。

そもそもストーリーテリングとは、理念やビジョン・ミッションといった会社や組織が大切にしている考え方をメンバーに浸透させたり、方向付け・動機付けさせるため手法です。

ストーリーテリングを採用活動に導入し、入社して欲しい学生が自社の理念やビジョンへの共感性が高めようという考え方で、会社や事業・仕事、更には人をストーリー立てして伝えることで学生から「共感」を獲得し、ファンになってもらうことを目的とします。

他にも以下のような特徴があると言われています。

●断片的な情報よりも興味関心が高まる(聞くスタンスが前向きになる)
●聞き手が感情移入するので、深いレベルで情報を提供できる(記憶に残る)
●聞き手が自分の立場で解釈する(セルフマッチングしやすい)

ですから、一般的に会社説明会等で伝えられれている乾いた情報よりも、聞き手である学生の心に響く情報提供が可能になりますし、逆に全く響かなければ、「この会社や仕事には興味が持てない」という学生側も判断しやすくなるわけです。

学生は自分がストーリーの主役になった気持ちになって、ワクワクできるか?自分もやってみたいと感じるか?といったプロセスを経て、「共感」にたどり着けるか否かを判断することができるようになります。

こういうプロセスを経由することで、必然的に選考の離脱率が低下しますし、最終的に内定の承諾率も高まると考えられます。

では、具体的にはどのように伝えていけば良いのかについてお伝えします。

通常は、「会社軸」と「人軸」で考えます。

「会社軸」であれば、創業・成長・苦難・現在・未来といった各フェーズに沿って、会社の物語を作るイメージです。

また「人軸」であれば、同様に、学生時代(就職活動)・入社・苦難・現在・未来と置き換えれば問題ありません。

例えば、創業のキッカケやその時の思いや決意などから始まり、その後顧客や取引先、更は社員といった共感者を増やしながら成長を遂げていく。

しかし創業から10年、想定外の苦難にぶつかるもそれを皆の力で乗り越え、現在の市場でのポジションを確立させた。

そしてこの先は、新たなビジョンを掲げ、全社一丸となって新規事業にチャレンジしていく計画を着実に進めている。

といった流れのストーリーを作っていきます。

「人軸」の場合は、そこに仕事における失敗や、その失敗を支援者と共に乗り越えながら成長を実感していくといったストーリーや、ところどころにプライベートの話を盛り込んで伝えれば、学生はそのストーリーに自分を投影します。

実は、この「人軸」のストーリーへの共感が、会社への共感に繋がるとも言われます。

営業や販促の現場においても効果的と言われる「ストーリーテリング」。

学生とのコミュニケーションの基本戦略として、会社の物語、リクルーターや面接官の物語の作成を改めてお勧めします。

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