現在とある大企業さんの面接官研修の機会をいただいております。
従業員数が2万人超、研修対象者である管理職約450人、10回に分けて主要都市で実施するというビッグプロジェクトです。
研修対象者である管理職約450人は、皆さん重要なポストに就かれている方々で、私と同世代またはそれ以上の方が多くいらっしゃるので、非常に緊張感があります。
今回の研修の最大のテーマは、「学生から選ばれる面接」です。
当然ながら企業は面接で学生を見極めるわけですが、同様に学生も企業を選択しているわけですから、立場は同じであることをまずは認識していただきます。
昭和の価値観をお持ちの方が多いので、まずはここが重要なポイントです。
採用市場の推移や学生の価値観等をお話しながら、理解をしてもらうように努めています。
もちろん面接に必要なスキル(伝える・質問する・評価する)についてもインプットしていただきます。
このスキルを単に学生を見極めるだけに活用するのではなく、前述の通り「学生から選ばれる」ために活用していただくというのが今回の私の最大のミッションなのです。
では面接を通してどうやって「学生から選ばれる会社」になるのか?
全てをここでお伝えすることはできませんが、ひと言でいうと面接を受けた学生が納得感を感じる面接ができるか否かということにつきます。
面接を通過しても、通過しなくても学生は面接に納得感が得られればその企業に対して好印象を持ちます(少なくとも悪い印象は持ちません)。
とは言え学生に迎合するのではありません。
もう少し具体的に言うと、面接を通して学生自身が自覚していない価値観や性格までを面接官が引き出し、それをフィードバックしてあげるだけでも学生の納得感は高まります。
特に自社の業務・仕事への適性(職務適性)と、既存社員との相性(組織適性)に関する採用要件を基に学生への質問を行い、アウトプットされた情報を基に照合作業を行って上げます。
「○○さんの行動特性は、当社の業務の□□の部分で非常に発揮できそう」
「○○さんが大切にしていることは、当社の組織が大切にしていることにすごく近い」
といった感じでフィードバックをするわけです。
逆に合わない理由も然りで、同様にフィードバックしてあげるのも重要です。(ネガティブに捉えられないような配慮が必要です)
実はこういった面接手法は、いわゆる人材紹介会社のCA(キャリアアドバイザー)のスキルに近いと言われます。
前述の企業さんでもこのような内容の研修を行わせていただいていますが、さすが重要なポジションにおつきの方々なので、当事者意識が高く理解が早いので助かっています。
研修の最後には皆さんに、ロールプレイングを行っていただきます。
前述の通り驚くほど前向きに、真摯に取り組んでいただけるのが何より嬉しい限りです。
きっと期待以上の成果に繋がるのではないかと確信しております!
残すはあと1回、過去9回のアンケートを再度チェックして、今までの中でも最高の研修に出来るよう気合を入れて頑張ります。