有給インターンシップは、新卒採用のスタンダードになるか?

「有給インターンシップ」という言葉を耳にするようになってからどれくらいたったでしょうか?

現在では多くの「有給インターンシップ」サイトが登場し、中小・ベンチャー企業を中心とインターンシップを通じてビジネスの基礎を学びたいと考える学生との出会いを創造しています。

当社でも2年ほど前から有給インターンを導入し、これまで10名ほどの学生を受入れてきました。

率直な感想としましては「なかなかやるじゃないか!」です。
当然ながらビジネスマナーの乏しい学生が多く存在しますが、それは教育によってすぐにカバーできます(もちろんスクリーニングはしています)。

当社ではインターンの学生に、SNSの運用やイベントやセミナーのサポート等を任せていますが、想像を大きく超える活躍をする学生も少なくなく、今では非常に貴重な戦力になっています。

また採用直結の短期インターンに来る学生と違い、ビジネスや就活に活かせるスキルを身に付けようというスタンスなので、コチラも全くお客様扱いせずに厳しく指導できます。

結果的にその方がインターンの学生たちのためにもなると実感していますし、1か月も業務を共にしていると当社の業務や組織への向き・不向きも明確になります。

当然ながら時間とともに相思相愛になることもあり、インターンの学生が当社に興味を持ち、そのまま一気に採用対象者として浮上してくるので、新卒採用の大きな手段になりつつあります。

個人的にもっと有給インターンの受け皿が拡がっていくことを望んでいますが、前述の通り現状では中小・ベンチャー企業での導入が大半を占めているのが実情のようです。

上場企業や大手企業でなかなか有給インターンが浸透しない背景には受け入れ体制の問題や、任せられる業務の問題、或いはコンプライアンスの問題などが考えられます。

この問題をいかにクリアするか?

当社としては今後この問題に向き合っていきたいと考えています。

まずは業務の棚卸しが必要だと考えます。

例えば現在パート・アルバイト、或いは派遣社員に任せている仕事で学生インターンに任せられる業務はないか?現在外注している業務で学生インターンに任せられる業務はないか?

または新たに学生インターンに任せられる業務を生み出せないか?
(非合理・不経済な業務まで作る必要はありませんが・・・)

そうやって考えていくと、案外インターンに任せられる業務はあるのではないでしょうか?

マネジメントも重要になってきます。
彼ら彼女らの多くは、高い意識でスキルを磨きたいという願望を持っていますので、成果を実感させたり、業務の修正指示を出してあげることでパフォーマンスを上げていきます。

だからと言って四六時中張り付く必要はありません。

当社では学生インターンとアプリを使ってコミュニケーションをしています。もちろん直接話す機会をできるだけ増やす努力はしますが、なかなかそうもいかないので、アプリを使って業務の指示や日報をやり取りしています。

そのことによる弊害は今のところあまり見当たりません。

こういったこまめなコミュニケーションにより、業務や会社へのロイヤリティが徐々に向上していき、いずれ相思相愛に繋がっていくのです。(そうならないで離脱する学生も存在します)

通常の新卒採用活動で一人の学生と会話する時間はどれくらいなのかということを最近よく考えます。

個人差はあるかと思いますが、概ね長くても10時間程度ではないでしょうか?それと比較して有給インターンは、圧倒的に長く時間共有ができるので、当然ながら両者の理解は深まりますし、組織や業務の適性を見極めやすいと言えます。

インターンの学生もその企業、業務を目の当たりにしますので働くイメージが断然沸くことになります。

まだまだ様々な課題があることは理解していますが、もっともっと、この有給インターンシップを上場企業にも浸透させたいと思う今日この頃です。

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