昨日パートナーのパフさん達が主催する大学職員を対象にしたセミナーを見学させていただいた。
基調講演はアクティブラーニングの羽根社長の「就業力育成の技術」というテーマ。
過去僕自身も大学生のキャリアカウンセリングに首を突っ込んできたこともあり、就業力育成を軸にした最低限の知識(きわめて独学ではあるが)を身に付けているという自覚があったのだが、やはりプロのロジックに基づく話は非常に勉強になった。
そもそも羽根さんは、予備校で教壇に立っていたことが今のお仕事の原点になっているらしく、そういう意味では教育者である。
ただ受験勉強を教えている時に教育の本質というモノに気付き、その後渡米し名だたるアメリカの大学でも教鞭をとってきたというすごいキャリアをお持ちである。
現在は行政の仕事にもかかわっているらしく、「能動的人材」育成におけるプロ中のプロと言える方である。
今日のセミナーの中で僕に最も刺さったキーワードは、「資質系教育」というワード。
多くの就職支援プログラムで「知識系教育」(情報提供)に終わってしまうケースが少なくない中、「体験」や「プロセス」を重視する「資質系教育」の重要さを改めて再発見した。
現在の企業が求める人物像(学生)とは、もちろん知識やスキルがあるに越したことはないが、その前提となる思考や行動特性、更には価値観という潜在的な人間力の高い人物である。
経済産業省が提唱する「社会人基礎力」や、昨今文部科学省から発信された「就業力」という概念とは、まさにこの人間力に置き換えられるのではないだろうか?
そしてこの「人間力」というチカラは、「知識」や「情報」によって構築されるものではなく、「体験」や「プロセス」によって構築されていくものである。
つまり「人間力」とは一朝一夕に身に付けることはできないチカラなのだ。
しかしながら、この企業の買手市場(就職氷河期)において学生たちは、どうしても「知識」と「情報」に依存してしまうことが多い。
そもそも就職活動を受験の延長線上で捉えてしまっていることが原因と考えられる。
大学生活における体験を通して「人間力」を上げていくための仕組みや体制が必要なこと自体個人的にはやや残念ではあるが、しかしながら今の社会の仕組みを作ってきた我々にこそ、その改善の責任があるのではないだろうか?
また大学生に限らず、小学生や中学生といった幼少期における「体験機会」も昔と比べればかなり減りつつあるわけで、そのあたりにも着眼していく必要があると思う今日この頃である。
さて、僕に。。。そしてキーカンパニーとして何か取り組めることはないか?
非常に重要なテーマである。