「インターンシップの影響力」

4人に3人がインターンシップへ参加!その75%が本選考へ。

ある就職ナビサイトの登録モニター調査によると、2017卒の学生のほぼ4人に3人が、インターンシップへの参加経験があるという結果が出ました。
WEB上でのモニター調査であることを考えると、やや高めの数字が出ていると思われますが、それにしてもインターンシップは着実に市民権を得たようです。
大きな背景には、インターンシップを導入する企業の絶対数が増えたことは言うまでもありませんが、ワンデーのような期間の短いプログラムが増えているので、学生が参加しやすい環境が整いつつあるというのが大きい要素だと考えられます。
また同モニター調査によると、「インターンシップに参加した企業の本選考を受けたか?」という質問に対しても、同じく4人に3人が「Yes」と回答しており、企業側からすると一定の成果を上げたと言えるのではないかと考えられます。
ちなみに本選考への参加理由のトップは、「インターンシップを通して志望度が高まった」で、なんと6割強の学生がインターンシップを通して志望度を高めており、次に「インターンシップ参加学生の優先選考ルートがあった」が4割強で続いています。
具体的にどんなポイントで志望度が上がったかまでは調査されていませんが、この結果を見る限りインターンシップは学生と企業の両者に恩恵を与えているように思われます。
更にインターンシップから本選考を受けた学生の内定取得率は4割強という数字がでていますが、これも一般応募学生との比較データがないので一概に高いとも低いとも言えないですね。
いずれにしてもこういったデータや効果がクローズアップされてくると、更に2018卒採用ではインターンシップに対する期待値がますます高まってくるでしょうから、実際に導入する企業も、参加する学生もさらに増えることは間違いありません。

インターンシップで志望度が下がる場合も…

そこで留意したいのが、インターンシップのマイナスの影響力です。
前述のモニター調査にもそれに近い内容が触れられていますが、インターンシップに参加することによって、却って志望度を下げてしまうという事実もあります。
これは参加学生が、期待していたプログラムとのギャップを感じた時に起きます。
特に上位校の学生や、一般的に優秀と言われる学生たちは、インターンシップに自身の成長や新たな気づきや発見を期待して参加します。
また複数社のインターンシップに参加しているケースも多く、徐々により高度なプログラムを求めるようにな傾向があります。
ですから当たり障りのないプログラムや、汎用性の高いプログラムだけでは、そういった層の学生の満足を得られないばかりか、マイナスイメージを持たれてしまい、結果的に本選考に参加しないということにも繋がってしまいます。
インターンシップは本選考よりも比較的上位にの学生が集まりやすいと言われますので、益々プログラムの作り込みや、参加後のフォローアップが重要になってきました。
成功のポイントは、本選考同様にインターンシップのターゲットを誰にするか?です。個人的には本選考でなかなか出会えない、そもそも自社に興味を持たない学生を対象にして、成果に繋がれば儲けものといったくらいの感覚でチャレンジすることをお勧めします。
インターンシップの影響力、良くも悪くも益々大きくなることは間違いありません。