転職か?独立か?

先月から「ふるさと就職応援ネットワーク」の「U・Iターン人材紹介」の求職者向けカウンセリングを行っているのだが、今日は新潟へのUターンを志望している30歳の方が来社された。

その人は地元の国立大大学院を卒業し、教授の推薦で某大手通信系のシステム開発会社に入社し、看板であるネットワークや携帯のアプリではなく業務系のシステム開発部門に配属された。

業務系の開発は、経理や財務関連の知識が必要になるため入社後暫くはその勉強に時間を費やしたそうなのだが、この勉強が彼の仕事観を変えていった。

彼はその勉強を通して、会社の経営に興味を持つことになり少しずつ新たな将来のキャリアを描き始める。

そして今年の春に5年務めた会社を退職し、経営コンサルティングの勉強を始め、実際に6社の中小企業の経営課題の改善に取り組んだそうだ。

また並行して、地元新潟への地域貢献に目覚め始めており、そこで新潟の中小企業の支援をすることを決意する。

ただいまのキャリアでさすがにプロの経営コンサルティングとして独立することについては正直不安を隠せない。

30歳で実際のコンサルティング経験はほぼ「0」と言っていいほど。

不安になるのも仕方がない。

そこで彼はまず新潟の中小企業の経営企画というポジションで転職をし、数年の実務経験を身に付け独立を考えたわけだ。

そんな状況で「ふるさと就職応援ネットワーク」の転職支援サービスを知りエントリーしてきたのだが、結局のところ彼は転職か?独立か?で悩んでいた。

彼は正直にそのことを僕に話してくれた。

僕は彼の意思を尊重しようと考え、いくつかの質問を投げた。

どうやら彼は不安に駆られながらも、独立して新潟の中小企業の経営コンサルタントになることを強く望んでいるようであった。

そんな状態で企業を紹介して転職することは、受け入れる側にも失礼になる可能性が高い。

さて僕に何ができるか?

彼のキャリアパスに対してアドバイスるすることは当然だが、それ以外に彼の起業の役に立てることを何かないかを考えた結果、「ふるさと就職応援ネットワーク」の会長である新潟の広報しえんの山岸社長を紹介することにした。

山岸さんであれば新潟の中小企業の経営者を相当数ご存知であろうから、間違いなく彼の企業にプラスになるであろう。

結局今日の面談は、転職支援ではなく企業(独立)支援となった。

まぁ、「ふるさと就職応援ネットワーク」の理念は地方の発展にあるわけだから、「転職」ではなく「起業」という手段でも構わない。

むしろ今後は、地元や地方で若者が起業するための支援なことである。

こういった事例の積み重ねで新たなスキームを構築しく必要がありそうだ。

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