連休中に読破しようと、「これが論点!就職問題」という法政大学の教授が書かれた書
籍を5月2日に購入し、当日の移動時間から早速目を通し始めました。
基本構成は就職・人事・教育等にかかわる専門家の方々の論文や対談を著者の視点
を軸に紹介されており、現在の「就職問題」を俯瞰的に捉えられられる書籍です。
各意見に共感できる、できないはさておき、各方面からの鋭い視点はこの世界に身を置く
者として非常に勉強になります。
ただ正直に言うと、読めば読むほど…なんというか、漠然としたストレスと違和感を感じ始め
る自分に気付きました。
私のような中途半端な人間が名だたる専門家の方々に偉そうなことを言える立場ではないというのは重々承知していますが、思わず「で、どうしたいの?」というツッコミを入れたくなるような論調に終始している(特に前半は)ように思えてしょうがなくなってきたのです。
そもそも問題提起を目的としたモノであり、解決策の方向性や戦略論の提示にまで触れられているモノも多く含まれていましたが、今重要なのは労使間に多少なりともの納得感のある雇用関係を創造するためにどう動くか?ということではないでしょうか。
つまり新卒に限定して言うと、内定率・就職率を向上させ、就労人口を増やすためにどんな実践(戦術・戦闘)を行うのがいいのかということです。
もちろん小手先の対処型解決を行っているだけでは、本質的な改善にならないことは理解できますが、とは言え止血しなければ出血多量でこの国が死に体となってしまいますから。
もはや学問や政策という論点で議論をするよりも、より実践的に雇用を生むための実動に取り組むべきではないでしょうか。
その上で並行して、仕組みやセーフティネットを構築して行けばよいと思います。
私見ですが、学生に対して就職活動の指導を行うことや、企業に対して採用のアドバイスを行うことも重要なのですが、両者の間に介在してお互いの意志決定を促す人材の存在が必要になってきていると思います。
昔よく見かけたお見合いの設定ばかりしているお節介なおばちゃんみたいな存在ですね!
最初はお互い遠慮し合って、恥ずかしいし。。。タイプじゃないから嫌!とか。。。
もっと良い人がいそうだから来年まで結婚はしない!とか言っている若者に、結婚とはなんぞやの話を施し相手の良いところをみる視点を伝授し、最終的にうまく取りまとめてしまうような存在。
決してイマ風ではないかもしれませんが、案外こういった手法の方が成果を上げるのではないかと。
いずれにしても、単に問題点を議論するだけではなく、また当事者にアドバイスするだけではなく、意志ある者同士の合意形成を仲介できる人材が求められているのではないでしょうか?
私も日常的にそんな役割を担いたいと思い、業務を遂行していますが、かなり俗人的でありいうほど簡単ではないことは百も承知です(笑)
でも誰かがやらねば。。。ですね!