「ビジネスフローで、業界・企業の理解を深める」

先々週のコラムで「異業種コラボレーションセミナー」について述べさせていただきました。

実は先週、3名の異業種の人事採用担当の方(正確には1名は元人事)との集いがあったのですが、そこでの会話が私にとっては目からウロコだったのでその件について触れさせていただきます。

お三方は、それぞれ総合物流、アパレル、そしてITという一見絡みのない異業種の方々です。

お酒をたしなみながら、皆さんの採用に関するお考えやスタンス等をお聞きしていたのですが、ひょんなことから各社の事業に関わる各論に話が展開していきました。

話の流れは徐々に3つの業態が見事に絡み合っているという方向に進んでいきました。

アパレル企業の採用担当者が、素材や生地の織り方について非常に丁寧且つ分かりやすくお話をしてくださったのですが、そこからどんどん展開が広がっていきます。

総合物流の採用担当者が素材や生地の輸出入に関して補足説明をしてくださったかと思うと、今度は元ITの人事担当者が、生地を織る際のITの技術がそこに関連しているんだという風に力説されます。

当たり前といえば当たり前ですが、どんな事業も(特にBtoB事業)自己完結する事業というのは世の中には存在しません。

零細企業の当社と言えども、少なからずITのお世話になっていますし、多くのパートナー企業さんやお取引先に支えられて事業を展開しています。

社会の仕組みをよく理解していない学生は、表層的に業界や企業を捉えてしまいがちです。

しかし私が感じたように、各業界や企業のビジネスフローを理解し、それぞれがどういう価値をどんな立ち位置から提供しているか?を想像することでずいぶんと目の前の世界が変化してくるのではないでしょうか。

逆に企業側も学生に対して、単に自社が属する業界や自社のビジネスモデルを伝えるだけではなく、関連する取引先や得意先との関係性を説明しながら自社の存在価値を伝えてみてはどうでしょうか。

今回のケースは、アパレル企業さんを取り巻くビジネスフローでしたが、世の中にはもっと多くのケーススタディが存在するはずです。

企業がひとつの製品やサービスを対企業、対個人に提供するためにどれだけの企業や組織・個人が絡んでいるかという視点で物事を捉えるとことの必然性を学生に伝え、そして自分に合う業界・企業は何か?を考えさせることが重要であることに改めて気付かされました。

今後の企業説明の手法として、積極的に活用していこうと思うと同時に何か新たな企画として具現化できないかと考えています。

良いお知恵があれば是非アドバイスをいただきたいです。

 

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