2017年1月15日、業界初となる大学生と企業が、IR情報でコミュニケーションするためのプラットフォーム「SR Lab.」というサイトをリリースします。
詳しくは年始のメルマガでご案内させていただく予定ですが、先行してそのサイトのコンセプトに関連することを少しだけお伝えしたいと思います。
それは今回のコラムのタイトル「就活生が知りたいこと、就活生に知って欲しいこと」。
ここで想定する就活生とは、決して大学3年生・4年生に限定はしておらず、未来の就活生である大学1年生・2年生、更には高校生も含まれています。
理由としては、現在の制約されたスケジュールの中で表層的な就活をするのではなく、学生が日常的・恒常的に社会や企業に触れ、自らの意志で企業選択・職業選択を行ってほしいと願っているからです。
近い将来(既に導入している企業も少なくないですが)、通年採用がスタンダードになってくることが予想されることも大きな理由です。
さて「就活生が知りたいこと」とはいったい何か?もちろん残業の現状やノルマと評価の関連性といった実際の業務の厳しさなど、いわゆる過酷な職場ではないかといったことが多いというのは事実です。
ただ当社で実施した就活生への聞き取り調査では「定量的な事実」や「具体的な他社との違い」といった項目が多くありました。
これはおそらく、現在の採用情報に対するある種の不満の裏返しではないかと考えます。
つまり採用情報の多くは定性的且つ抽象的なため、社会経験のない学生からすると企業の実態を正確に掴みずらいということ、他社との違いが分からないということに繋がっていると考えられます。
特に思い込みやイメージだけで企業選びをせずに、本当に自分に合う会社を見つけたい、将来自分が活躍できる会社を探したいという就活生にとっては、とても重要な情報だと思います。
具体的には、ここ数年の売上や利益の推移(事業ごとに)や財務状況、更には従業員の推移や一人当たりの生産性など、数字で的確に理解できる情報などがそれに該当します。
一方で「就活生に知って欲しいこと」ですが、端的に申し上げると企業規模や売上規模では分からない会社の実力や将来性を知って欲しいということです。
どうしても従業員数や売上の大きな会社の方が安定していると考える学生が多いわけですが、サイズに目を向けるのではなく成長力や収益力といった規模が違っても同じ基準で比較できる情報を活用して企業研究をして欲しいと考えます。
それともうひとつあるのが、会社の経営課題やリスクといったややネガティブにも見える情報です。
実は一部の学生は、「採用情報には会社の良い点しか出ていない」という見方をしていて、そもそも信用できる情報なのかどうかに疑念を持っていたりします。
「パーフェクトヒューマン」が殆ど皆無であるのと同様に、「パーフェクトカンパニー」の存在も極めて少ないわけで、大なり小なり企業も課題やリスクに直面しながらなんとかそれを乗り超えようと日々努力しているわけです。
就活生にも是非その点は知っておいて欲しいと思います。
「就活生が知りたいこと、就活生に知って欲しいこと」を整理すると、
1.事実に基づく会社の成績や健康状態の情報
2.サイズが違っても同じ基準で比較できる情報
3.経営課題や事業のリスク情報
となります。
上記の情報にプラスして、第三者からの客観的なその企業の見え方を交えて就活生に自社の情報を提供していくのが前述の「SR Lab.」です。
次回以降引き続き発信してまいりますのでお楽しみに!