集団心理に支配される学生。

一昨日の昼下がり、とある私立大の4年生の男子学生と新宿で就職相談。

彼とは2回目だったのだが、1回目の面談時(説明会)になかなか本音で話し合えなかったこともあり、今日は彼の本心を確認することが目的だった。

大学時代の話、小中高時代の話を聞きながらなんとなく彼が自己嫌悪に陥っていることと、就職活動を通してコンプレックスを感じていたことが分かった。

彼はどうして自己嫌悪に陥り、何にコンプレックスを感じていたか?

どうやら自己分析をする段階で、自分のやりたいこと、自分の将来像をイメージできなくなってしまったことが最大の理由のようである。

就職活動をする上で、自分自身がいったいどんな人間で、自分は何をやりたいかを突き止めなければならないというある種の恐怖概念に支配され、結果的に答えを見いだせないままカオスに入っていたのだ。

選考時のGDにおいても、周囲の学生が学生時代に力を注いだことをあたかも的確に理路整然と話しているのを聞いて、自分も何とか同じようなプレゼンテーションをしなければ採用担当者に理解してもらえない、つまり「内定」という成果を手中収めることができないという心理に支配され、そのうち幻想の中で自分を作り上げ、時には心にもないこと(本心でないこと)をあたかも事実のように自身をプレゼンテーションしてたのであろう。

そもそも自分では、杓子定規で定型化した生き方とは違う生き方をしたいという思いが強かったはずなのだが、気持ちだけが先行し具体的な生き方までをイメージできていないまま結果的に大衆化してしまい埋没してしまった。

結果的に集団心理に支配される就職活動で、自分は他の学生と違うということを裏付ける体験のないまま彼は今の時期を迎えたのだ。

彼と同じような学生は少なくないはずである。

決して器用とは言えない、自分に正直な学生が大衆化・ゲーム化した就職活動を通して自分を見失ってしまうという現象に危機感を感じる。

同じような理由で内定を取得していない学生が一人でも多く、コンプレックスをエネルギーに変換し社会に飛び立つ役に立てればいいのだが…

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