今日の日経新聞1面及び9面には、季節がら2011年新卒採用の記事が踊っていた。
社会情勢を反映した調査結果に対して、学生の危機感を煽る記事の内容にまたまたがっかりしてしまう。
「大卒内定 3年連続減少」「氷河期並み厳しさ」などなど。
確かにデータの見方によっては間違ってはいないかもしれないが、中小企業の採用に携わってきた僕からするとどうもこの手の記事には納得感がない。
もう少しマクロで企業の採用・学生の就職を捉えて欲しいものである。
いたずらに学生(更には親や大学の関係者)の危機感を煽っているだけでは本質的な解決にはならないし、そもそもこの時期でも僕の知る限り多くの優良企業が採用活動を継続している。
あたかも一般的に大手企業が内定式を実施し、次年度の採用活動が実質スタートする10月1日を過ぎてしまうと現4年生の選択肢がなくなってしまうような論調は考え物である。
WEBのトピックスでも同様に、この時期からは一旦留年し、次年度の採用活動でやり直す学生が増えているような記事が出ていた。
極めつけは「今後活動を継続するも地獄、留年して次年度就活をやり直すも地獄」といった表現で締めくくっている。
決して犯人捜しをするつもりはないが、もはやメディアの就職活動関連記事が現況を助長しているようだ。
実際に首都圏の中小企業や、地方の企業、比較的人気の高くない業態の企業では継続して採用活動を行っているし、問題なのは学生達がなかなかそこまで選択肢を広げ切れていなかったり(諦めている)、本気でそう言った企業で腰を据えて頑張ろうという気概が薄れているのも大きな理由である。
そういった状況と、現況を打破するような情報の提供が社会性の高いメディアの使命ではないだろうか。
この話題は引き続き述べていくことにしよう!