「無料職業紹介所」

2005年に新卒紹介事業を立ち上げる直前に私は主要大学の就職部・キャリアセンターを複数訪問しました。

目的は、大学が学生に対してどのような就職指導をしているかということと、具体的に企業の紹介をいかにして行っているのか?を把握するためであり、そこにビジネスチャンスがあるのではないかと感じていたからです。(願わくば学生の登録を大学側に協力してほしいという狙いもありました)

私の仮説は、企業勤めの経験がない(或いは少ない)大学職員の方々が企業(特に中小企業・不認知企業)の情報を的確に学生に伝えられていないのではないかということ。

訪問して分かったことは、想像以上にナビへの依存症が進行しており、就職指導・求人紹介(企業紹介)というよりも、就職ナビの登録促進を代行している大学も少なくないというモノでした。

多くの大学職員の方々は、「第三者として学生に企業の紹介と行うマッチングを民間である私たちが事業として行う」という私の話に対して「志は素晴らしいですが、それは我々の使命ですから、御社への協力はできません」と口を揃えて仰いました。

私はそこで改めて大学というところはハローワーク同様、国が認めた「無料職業紹介所」であるということを認識しましたが、実際はその使命をまっとうできていないということに気付いたのです。

と同時に、世の中に企業(職業)と学生をマッチングする機関が絶対的に必然であることを実感し、2005年8月に「新卒紹介」の専門事業を起こすに至ったのです。

あれから6年が経過し、時代の変化を最近実感するようになりました。

まだ温度差が多少あるものの、最近では多くの大学が学内セミナーの企業誘致に力を入れ始めていますし、職員の方々(中には教員の方々も)が学生の知らない魅力的な企業の開拓を行い一生懸命学生に説明しているシーンを目にするようになりました。

就職情報会社を大学に呼び、就職ガイダンスを行いナビへの登録を促進する。

求人票を集め、データベース化し、情報を学生に提供する。

或いは就職活動に必要な自己分析、ESや履歴書の書き方、面接対策といったテクニカルな支援を行う。

それぞれ意味もありますし、重要なことではありますが、もはや大学の就職部・キャリアセンターの役割はそれだけでは済まなくなっているのです。

低学年向けのキャリア教育はもちろん、学生の就職カウンセリングを行うと同時に、企業の開拓とその企業の本質を見極め学生に伝達し、更には両者をマッチングすることが求められるようになりました。

必然的に大学職員の方々は、学生に対して今まで以上に企業を深く理解し、分かり易く客観的に伝達する能力が求められるようになりました。

合わせて企業側も学生に限らず、大学職員の方々に自社を伝えること、そして社会で活躍するために必要な能力を伝えること(要望すること)が必要になってきていると言えます。

そういう意味では、より一層大学と企業が連携して学生の就職を支援するという機運が高まってくるのではないでしょうか?

やっぱり大学(就職部・キャリアセンター)は「無料職業紹介所」。

今まで以上の産学連携による雇用創造を期待しますし、我々のような立場の人間が大学・企業・学生それぞれの視点に立ってサポートしていく必要がありそうですね。

我々も既成概念にとらわれることなく進化を求められているのです。

 

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